脳卒中は、脳の血管が破れたり詰まったりすることにより、脳の機能に異常が起こる病気で、血管が破れて起こるタイプと、血管が詰まって起こるタイプがあります。
血管が破れて起こるタイプの代表が脳出血です。脳の中の動脈が、高血圧や加齢のためにもろくなって破れ、脳の中に出血が起こります。 「くも膜下出血」も、脳の血管が破れて出血する病気です。脳の血管に瘤状の膨らみ(動脈瘤)ができ、これが破裂して脳の表面に出血が起こります。
一方、脳の血管が詰まるのが脳梗塞です。脳の血管が詰まると、その先に血液が流れていかなくなるため、脳細胞に栄養や酸素の不足が生じてきます。 そして、この状態が持続することで、脳細胞の壊死が起きてしまうのです。壊死を防ぐためには、すぐに適切な治療を受け、血流を回復させる必要があります。 治療が遅れると、広い範囲で脳細胞の壊死が起こり、重い後遺症が残ったり、命を落とす危険もあります。
脳出血より脳梗塞が増えている
かつて、日本人の脳卒中は、脳出血が圧倒的に多く、脳梗塞はあまり多くありませんでした。ところが、現在ではそれが逆転し、死亡者数で比較すると、 脳出血が約35%、脳梗塞が約65%の割合になっています。
脳出血が減った主な理由は、最大の原因である重症の高血圧が、きちんと管理されるようになったことによります。 一方、脳梗塞の原因となる動脈硬化を促進する糖尿病や高脂血症などの生活習慣病および不整脈などの心臓病は、十分にコントロールできていない人が多く、 これが脳梗塞の増加の一因になっているのです。