治療-急性期

脳梗塞の急性期(発症直後から、2~4週間以内)の治療は、薬物療法が基本です。薬物療法では、血栓を溶かす治療や、新たな血栓ができるのを防ぐ 治療が行われます。

血栓溶解療法

血栓溶解薬を用いて血管に詰まった血栓を溶かし、血流を再開させる治療法です。梗塞巣が小さく、早期に治療に取り掛かることができた場合には、 ほとんど後遺症も残らず、治療した当日に元気に帰宅できることもあります。

アメリカでは「t-PA」という血栓溶解薬が使われていますが、この薬は日本ではまだ認可がされていないため、主に「ウロキナーゼ」という薬が使われています。

太ももの付け根から、カテーテルを動脈内に挿入し、それを血栓の近くまで送り込んで薬を注入する方法と、腕の静脈に注射することによって 患部に届ける方法とがあります。カテーテル注入法は、血栓に高濃度の薬を送ることができるのがメリットです。

脳梗塞のなかでも、主に心原性脳塞栓症に対して行われます。

副作用・・・・・脳梗塞が起こると、閉塞部の先の血管に血液が送られず、血管の細胞が壊死して、時間の経過と共に、 血管がもろくなります。そこに血流が再開すると、血管が破れて脳出血を起こすことがあります。そのため、この治療法は、脳梗塞の発症後、6時間以内 の場合にのみ行われます。

抗凝血薬療法

血液を固まりにくくすることで、新たな血栓ができないようにする薬を点滴して、脳梗塞の悪化を防ぐ治療法です。

薬にはいくつかの種類がありますが、「アルガトロバン」は主にアテローム血栓性脳梗塞に、「ヘパリン」は、主に心原性脳塞栓症の治療に用いられます。

抗血小板療法

血液が固まるときには、まず血小板が集まってくるので、その血小板の集まりを抑えることで、血液が固まるのを防ぐ治療法で、主にラクナ梗塞や アテローム血栓性脳梗塞の治療に用いられます。

点滴で用いる「オザグレルナトリウム」や、内服する「アスピリン」などの薬が使われます。

副作用・・・・・抗凝血薬療法も抗血小板療法も、血液を固まりにくくするため、出血傾向が高まります。

血栓溶解薬と同様に、まれに脳出血が起きることもあります。

 
脳梗塞